南宗寺 2007.12

  
龍興山南宗寺は弘治3年(1557)三好長慶が父元長の菩提を弔うために、普通国師(大林宗套)を招いて開山とした臨済宗大徳寺派の寺で、宿院の南方に寺地を構えていた。大阪夏の陣(1615)によって堺市街とともに全焼したが、当時の住職であった沢庵和尚によって元和3年(1617)に現在地に再建された。承応2年(1653)建立の仏殿・正保4年(1647)建立の山門(甘露門)・江戸時代初期建立の唐門は国の重要文化財に指定されている。仏殿本尊に釈迦牟尼仏、左右に文殊・普賢両菩薩をまつる。また境内には、茶道を大成し名人と呼ばれた武野紹鴎と千利休の供養塔や堺の豪商津田宗達・宗及父子の墓碑、堺伝授でよく知られている牡丹花肖柏の墓碑、さらに国の名勝である江戸時代の枯山水の庭園、第二次世界大戦で焼失したものの昭和35年7月(1960)に再建された利休好みの二畳台目の茶室「実相庵」、利休遺愛の向泉寺伝来袈裟形の手水鉢などがある。

案内板説明より