湯峰王子
大日越は大斎原から湯の峰温泉へと抜けるコースです。
湯の峰温泉におりる丘の上に王子跡があります。
  
案内板の説明
湯峰王子
熊野詣は、昔も今も人生の日常と永い未来とに思恵を仰ぎ、光明を観い出そうと願って続けられている。殊に平安王朝の頃、上皇、女院がこの信仰のもとに、険難を越えて参詣されたのが、史上有名な「熊野御幸」である。その途路休息されたところが、今に跡を残して「熊野九十九王子」と称せられている。その一つがこの「湯峰王子」でかつては、熊野本宮大社の末社となっていた。現在では毎年春の例大祭に先だち、13日早朝、宮司、宮総代、所役等と華麗な赤地錦の装束をまとい巴紋の小太鼓を抱いた稚児(三才男児8人〜10人)がたくましい若者に肩車されて、行列を整え古神歌を謡いつつ、熊野本宮から湯峰に至り、温泉に浴して身を清め、この社前に登り古式に習って八橙神事を修め、古道を通って、大日峠を越え、途中大日社前でも同様の神事を行ない、大社まで復って翌日からの大祭を無事奉仕できるよう祈念する行事であります。和歌山県無形文化財となっている。