塩垢離浜の記念碑  2008.4
   
かつてこの付近一帯が出立浜と呼ばれ、ここは熊野に参詣する人びとが塩垢離をとった浜として知られています。塩垢離とは、浜で海水を浴び、けがれをはらう儀式のことです。これまで海辺をたどってきた熊野への道は、ここから中辺路と呼ばれる山中のルートに入るため、この浜での塩垢離は重要なものとされました。建仁元年(1201)後鳥羽上皇の熊野詣に随行した歌人藤原定家は、前日から体の調子が良くなかったにもかかわらず、先達の強い指示で塩垢離をとったと記録しており、この浜での塩垢離の重要さがうかがわれます。

   案内板説明より