不動坂口女人堂---弁天岳---大門口女人堂跡---龍神口女人堂跡---相の浦口女人堂跡---大滝口女人堂跡---円通律寺---
大峰口女人堂跡---奥の院前
---県道371号線---高野山山登り口---摩尼峠---摩尼山---黒河峠---楊柳山---子継峠---転軸山---弘法大師御廟---中の橋
---中の橋霊園---転軸山森林公園---黒河口女人堂跡---徳川家霊台---不動坂口女人堂---極楽橋   
   
2009年4月11日-12日  晴れ
奥の院を中心に蓮の花びらにたとえられた道は高野七口といわれた高野山の七つの入り口をめぐり、周囲の山々を尾根伝いに回るコースです。女性の入山が禁じられていた時代に思いを馳せながらひっそりと静まった山道を歩いてみましょう。
桜の花咲く季節に高野山女人堂、高野三山巡りに出かけた。この週は4月とは思えない気温の上昇と晴天続きで、三重県では桜が一気に開花していた。
午後近鉄宇治山田駅12時29発で鶴橋経由難波まで行き、ここで南海電鉄高野線に乗り換えた。15時難波発、極楽橋でケーブルカーに乗り換えて高野山駅に16時36分に到着。南海りんかんバスで不動坂口女人堂に17時頃着いた。ここから高野山女人堂巡りの山道に入っていった。もう夕方だったが、明日は時間切れになりそうなので、宿の近くまで、女人堂道を歩こうと思った。最初は弁天嶽を目指して、16時54分女人堂向かいのバス停の後の細い山道に入っていった(写真)。17時6分谷上女人堂跡に着いた(写真)。女人堂跡と言っても山道の脇に看板がたっているだけ。高野山女人道にはまだ新しいこんな看板が随所にあり(写真)、非常にわかりやすい。急な登り坂を行くと、赤い鳥居が見え弁天嶽に着いた(写真)(17:17)。鳥居をくぐりながらさかを下ると大門口女人堂跡に着いた(写真)(17:35)。ここから大門まで鳥居が続く下り坂が続いた。途中夕日がきれいだった。大門で一時女人道を離れ、大きな赤い大門をくぐって(17:46)、高野山の街中を壇上伽藍の方に向かった(写真)。もう遅かったが壇上伽藍の金堂、根本大塔、東塔、不動堂等を回って、金堂前バス停近くの今夜の宿坊、櫻池院に行った(写真)。すぐに食事の精進料理を食べ、風呂にゆっくり入って早めに寝た。風呂はまずまずだったが、布団が薄くて寝にくかった。
翌日も快晴。朝食を終えて、朝8時頃に宿を出た。壇上伽藍、金剛峯寺を回って、再び大門に戻り、龍神口女人堂跡から女人道に入り(8:36)、助けの地蔵(写真)(8:39)を通り、山道を下りたり、登ったりして相の浦口女人道跡に着いた(写真)(9:16)。途中から遠くに根本金堂が林の間から見えたが、このあたりの山はどうしたことかきが全部伐採されて丸裸だった。轆轤峠までの道からは高野の山が美しく見えた。轆轤峠で小辺路と合流し、ここに大滝口女人堂跡があった(写真)(9:37)。急な下り坂を過ぎ、杉林の平坦な道に出ると小さな橋を渡ったところに円通律寺が見えてきたが(10:01)、ここは修行道場で一般の人は山門から中には入れない。次の坂を登ると大峰口女人堂跡があり(10:16)、ここから先は平坦な尾根道が続き、最後に下り坂を通ると、急に騒音が聞こえ大峰口から奥の院前に出た(10:46)。山道の静けさから一瞬にして雑踏の中に。観光客でいっぱいのバス停前の桜が満開だった。少し早かったが、昼食をして休憩。
昼食後県道371号線を進み、町営住宅を通り、トンネル手前の左側の細い道を山の中に入り、高野三山巡り(摩尼山、楊柳山、転軸山)を開始した(写真)(11:43)。急な坂を登ると摩尼峠に到着(11:59)。女人堂跡はどこも看板しかなかったが、ここには小さいお堂があった。ここからさらに急坂を登ると標高1004m、摩尼山山頂に到着(写真)(12:17)。ここにもお堂があった。高野三山にはどこも頂上にお堂がある。ここで外人のカップルに会った。小休止をして坂を下り、平坦な尾根道で昼食中の日本人グループに出会った。この道は比較的たくさんの人が歩いている。長い下り坂を杉の根につまづかないように下りて黒河峠に着いた(写真)(12:42)。ここから登りが続き、急な木の階段道を登ると楊柳山に着いた(12:58)。標高1008m。休憩してここから又下り、登りが続き、子継峠に着いた(13:31)。ここにくる途中でも外人のカップルに出会った。このコースは外人にも人気のコースなのでしょうか。この峠を少し下ると小川に沿って歩く平坦な道で、くまざさが茂っていた。十字路で書道を渡って最後の山、転軸山に向かった。杉林の急坂を登って転軸山に14時12分に着いた。標高915m。女人道は転軸山森林公園に下りるが、小休止後、弘法大師御廟のある奥の院方面への急坂を下りていった。きちんとした標識がなく、木に貼り付けた粗末な「奥の院方面」というテープだけだったので心配したが、途中まで降りていくと線香の匂いがしてきたので、勇気付けられ杉の根に足をとられないように下っていった。10分強で、川に出て、飛び石を渡って(写真)御廟裏に出た(写真)(14:36)。ここも人、人、人。線香の立ちこめる中、お参りをして、記念品を買った。御廟橋を通り14:53)、たくさんの立派な供養碑が建ち並ぶ道を中の橋の方へ下っていった。それにしても歴史に名だたる人の供養碑があっちにもこっちにも見えすごいところとただ感心するのみ。弘法大師の影響力はすごい。中の橋を過ぎて、左折して墓の中を通り、中の橋霊園に出て、その先の森林公園前で、本来の女人道にもどった(15:30)。公園で休憩してアスファルトの道を進んで黒河口女人堂跡を16時に通った(写真)。御廟から道に少し迷ったこともあり、思いのほか時間がかかってしまった。ユースホステル手前で右折せずに高野山警察前に来てしまったので、ここで、来たバスに飛び乗り、高野山駅16時15分発のケーブルカーで極楽橋に行き、ここでもぎりぎりで、16じ30分発の難波行きの特急に飛び乗り、宇治山田に19時58分に着いた。いつもながら、帰りはぎりぎりで、走って、走って列車に間に合う。
このコース、思いのほかアップダウンがあったが、標識がしっかりしていて、安心して楽しめる。

      

 

案内板の説明
   
高野山女人道
高野山では、明治の始めまで女人禁制が守られており、女性は山内に入れなかった。そのため各入口には女性の参籠するための女人堂が設けられ、その女人堂をめぐり、高野山を外から参拝する道が女人道である。
   
高野七口(高野街道)
弘法大師入定以来、高野浄土信仰の広まりとともに、人々の参拝が盛んになり、参拝者がたどった高野山への道で、主な七つの道を高野七口とよばれていた。なお、高野山は女人禁制であったため女性は山内に入れず、各入口には女性のための籠り堂としての女人堂がつくられ、女人信者は御廟を拝みたいと八葉蓮華の峰々をめぐる女人堂をたどったといわれている。現在は不動坂口にのみ女人堂が残っているが、他の入口にも女人堂跡は残っている。
 
嶽山弁財天祠
「紀伊続風土記」によれば、弘法大使が大和の天川弁財天に千日参籠したときに用いた宝珠をこの峰に埋め弁財天を勧請したといい、嶽山の古樹一本杉に住む妙音房という天狗が常にこの祠を守護すると伝える。
 
札の辻(大門口)

和歌山方面よりは町石道を登って、この札の辻に出る。急坂を少しでも楽に登れるように、いつの日か登山口が大門へ直接登らず、この位置に登るようになり、また、谷上に通じる間道があったため、ここに制札場が設けられた。

 

大門  重要文化財 

指定 昭和40529

高野山の盆地の西端にあたり高野山の西の入口の正門である。重層の五間三戸、入母屋造、銅瓦葺の楼門。昔はここから天野、慈尊院に通ずる町石道と西高野街道が紀ノ川流域に向かった。また有田川流域に向かう道もあった。
大門は元禄元年(1688)に炎上し、宝永二年(1705)に落慶した。それが今の門である。昭和57,8,9年に解体修理された。自動車道路の開通とともに高野山の入口として再び活気をとり戻している。

和歌山教育委員会・総本山金剛峰寺

 

大滝口女人堂跡(ろくろ峠)

熊野への三本の参詣道(大辺路・中辺路・小辺路)の内の一本で小辺路の始点にあたり、大滝より伯母子峠を越えて本宮へとつづく。

 

円通律寺

古くは専修往生院と称し、高野山の別所の内、小田原別所、中別所、東別所に対して新別所(真別処)ともよばれている。空海の十大弟子の一人で、智泉の開基と伝えられ、東大寺を再建した俊乗房重源により再興、専修念仏の道場とされ、現在「事相講伝所」が開設され、修行専用の道場となっている。

  

東口

大和口又は大峰口ともよばれ、吉野より大峰山、洞川、天川を通り高野山へとつながる修験道の道で弘法大師が高野山へと始めて入ったのもこの道です。

女人堂跡

ここには五大尊堂があり、その脇に東口(大和口又は大峰口)の女人堂があった。五大尊堂の本尊は、不動明王・大威徳・隆三世・軍茶利・金剛夜叉で、明治時代の中頃までこの場所にあった。

     

交通
近鉄  宇治山田-難波 乗車券 1750円 
宇治山田-難波 特急券 1280円
南海電鉄 難波-高野山駅  乗車券 1230円 
難波-高野山駅 特急券 760円
南海りんかんバス 高野山駅-女人堂 210円
南海りんかんバス 警察前-高野山駅 280円
   
宿泊
櫻池院(ようちいん)
 和歌山県伊都郡高野町高野山293
 TEL 0736-56-2003    FAX 0736-56-3628
  HP  http://www007.upp.so-net.ne.jp/yochiin/top.html
  E-mail yochiin@kf6.so-net.ne.jp
 
   一泊二食つきHP予約一人部屋  12000円