長峯神社 2005.12
   
長峯神社
所在  伊勢市古市
御祭神 天女命(あまのうづめのみこと)
長峯神社は天女命(あまのうづめのみこと)をはじめ八柱の神様をお祭りしております。天女命は古事記、日本書紀に記されているように、天岩戸開きのとき岩屋の前で神楽(おかぐら)を舞った最初の神で古来芸能の祖神とたたえられています。天孫臨君の後猿田彦命を伊勢に送られ、伊勢の開拓にあたられ、皇大神宮御鎮座と深いかかわりをもたれました。御鎮座地の古市は長峯と呼ばれ、桜木町に至る丘陵地の総称であります。外宮から内宮に至る参宮道の中間にあたり、全国から参宮される旅人の憩いの場として栄えました。この長峯からは江戸時代伊勢音頭を生み、歌舞伎が盛んに上演され、古市歌舞伎の名を全国に響かせました。これらも芸能の祖神のご加護のお蔭であったことは申すまでもないことでしょう。
御祭神の御神徳は芸能の守護神として、又福の神としても名高く幸福をもたらす神であり、家運隆祥福徳円満の神であり、御祭神を崇敬することにより、ますます神が授かると言われ、芸能を志すひとには芸道上達を約束されます。
御鎮座地は十返舎一九の「東海道中膝栗毛」と野次喜多とこの地に至っており、寒風の名所であるといっております。御社殿の前の大きな松が往時をしのんでいきております。
長峯とは文字通り長く続く峯、外宮と内宮をむすぶこの尾根伝いの地形に由来しています。
ここは、江戸時代、日本の五大遊里の一つとして栄えた古市の中心部であり、このお社はいつしかこの地の産土神として、また芸能の神として、この古市に深く根をおろした社です。