曽根次郎坂・太郎坂  2004.09
甫母峠(ほぼとうげ)の地蔵
甫母峠は現在尾鷲市と熊野市の市境であるが、遠く大化の改新(645年)から天正十年(1582年)まで、紀伊と志摩の国境だったところである。曽根太郎・曽根次郎は曽根の他領・自領の意味で国境ということである。ここから熊野古道(熊野街道)を西進すると熊野市二木島町(にぎしま)に達するが、南に下ると熊野市甫母町である。峠の分岐に石室があり、この中に地蔵尊坐像が安置されている。この甫母峠の地蔵はおそらく熊野古道(熊野街道)を通った多くの巡礼たちの安全を願って建立されたものであろう。