曽根次郎坂・太郎坂  2006.02

甫母峠茶屋跡

ほうじ茶屋跡   案内掲示板から
この平地(広場)のところに「ほうじ茶屋」があって、多くの西国巡礼者や旅人をもてなした。
この茶屋がいつ開業し、いつ店をたたんだかは不明であるが、江戸時代、天明6年(1816)にここを通行した旅人の道中日記には既に茶屋があったことが記されている。
また文化13年(1816)に、現在の山形県鶴岡市から伊勢参宮と西国三十三ケ所巡礼に来た旅人の道中日記に「曽根、能宿屋あり。これより曽根太郎坂、次郎坂。20町登り茶屋あり。また少し登り茶屋あり・・・」と記されており、この「ほうじ茶屋」のほかに、曽根からの登り坂にもう一軒茶屋があったようだ。
西国三十三所名所絵図(嘉永元年・1848)には「峠に一軒茶屋ありて、俗にホウチ茶屋といふ。これまた甫母地茶屋の転語なり・・・」と、茶屋のことが記されている。
この「ほうじ茶屋」は明治29年(1896)に、曽根と二木島を結ぶ新道ができたが、その頃まで続いたともいわれている。