滝尻王子宮
富田川と石船川が合流する地点に鎮座するこの王子社が熊野三山の霊域のはじまりとされていました。平安時代後期には藤原秀衡の寄進により四町歩(1万2000u)の境内に七堂伽藍が建立されていたといわれます。滝尻王子は、熊野九十九王子社のうち五体王子社にも数えられ、中世に熊野御幸が盛んであった頃には、皇族貴族により奉幣や読経の他、法楽のための里神楽や歌会が盛大に催されました。