日神社
富田川沿いの神社で、江戸時代には「大社」「紀州日光」とも呼ばれた。境内には樹齢約500年の杉の神木がそびえている。
  
説明板から
社伝によれば、日神社は、仁安2年(1167)吉田少将範秀が伊勢神宮の分霊を奉斎したのにはじまるといわれます。現在本殿は、様式手法からみて、江戸時代後期に再建されたもので、紅梁頭貫ばな支輪等、随所に地方色の強い彫刻を施してあり、この地方にすぐれた技術者のいたことが知られます。また、神社には、室町時代前期以降の棟札が八枚保存されていますが、本殿とともに神社の歴史を知るうえで貴重なものです。
若宮神社、稲荷神社には小規模な春日造り神社であり、構造形式はごく一般的なものであります。雲気をはく龍の庇木鼻、笈型を大きくおく背面の妻飾りは立派なもので、本殿の脇をかためるには恥ない意匠をみせています。建造期は、本殿より少し下がって18世紀中期から後期ごろのものとみられます。
厳島神社は小規模な一間社流造で、千鳥破風、軒唐破風を付けてややはでに見せていますが、細部の意匠はごくおとなしいつくりです。絵様などをみますと、建立年代は本殿とそう変わらない時期と推定されます。