峠茶屋跡
  
ここは峠茶屋があったところである。この富田坂は文人の歌にも詠まれているとおり、大辺路街道のなかでも屈指の難所で旅する人々にとってこの茶屋の存在はなくてはならないものであった。また、明治25年(1892)4月には、陸奥宗光(のちの外務大臣)が猪狩りをしたさいに休憩したことなども記録に残っている。この茶屋は大正8年(1919)まで店を開いていたことが確認されている。