金峯神社  2008.9
   
この神社は金山彦命を祭る吉野山の総地主の神で、一名金精明神ともいって古くから信仰を受けてきた延喜式内社です。金峯というのは、この辺りから大峯山へかけての総称で、古来地下に黄金の鉱脈があると信ぜられて、宇治拾遺物語その他にも、この山に登って黄金を得たという話があります。これは仏教説話として、金峯山は黄金浄土であるという観念から生まれたものです。左の小道を下った所にある建物は、隠れ塔といって、ここは大峯修業場の一つで、この塔に入って扉を閉じると中は真っ暗になります。そこで神宮の先導に従って
  吉野なる深山の奥のかくれ塔 本来空のすみかなりけり
と唱えながら塔内を巡ります。文治元年(二八五)十一月 源義経がこの塔に隠れ、追っ手から逃れるため屋根を蹴破って外へ出たため、「義経の隠れ塔、蹴抜けの塔」ともいわれています。

吉野町観光課

案内板より