せっかく海外まできたんですもの。ダイビングだけじゃなくって、その国のこともちょっと知っていると楽しさも倍増!!

オーストラリア Australia オセアニア南西部にある立憲君主国。正式国名はオーストラリア連邦で、イギリス連邦に加盟する。南半球のインド洋太平洋にはさまれたオーストラリア大陸と、タスマニア島、ココス諸島ノーフォーク島などから構成されている。国名は、「南方の大陸」を意味するラテン語「テラ・アウストラリス」に由来する。総面積は7682292km2で、そのうち大陸部分の面積は7614500km2。大陸としては世界最小だが、国としては世界で第6位の面積をもつ。人口は1829万人(1996年推計)。首都はキャンベラ

先住民はアボリジニとよばれ約4万年前から居住する。ヨーロッパ人にとって未知の大陸だったオーストラリアは、17世紀から知られるようになり、1788年にイギリス人流刑囚らによる入植が開始された。19世紀まではイギリスの植民地だったが、1901年に自治国となった。

オーストラリアは世界でもっとも平坦な地域で、高い山がほとんどなく、平均標高は約300m。大陸部は東西約4025km、南北約3700km、海岸線の総延長は36735kmである。地形は、東部の大分水嶺山脈、西部台地、中央低地の3地域に大別される。

大分水嶺山脈は東部高地ともよばれ、東部の狭い海岸平野と内陸の低地とをへだてており、北はヨーク岬から南は南東部のビクトリア州までつづく。平均標高は約1200m。この一帯は山脈と平坦な高原がつづき、至る所に峡谷がみられる。山脈の一部は、地域によってニューイングランド高原、ブルー山脈、オーストラリア・アルプスなどとよばれる。国内最高峰はオーストラリア・アルプスにあるコジアスコ山(2228m)。山脈の一部はバス海峡をはさんでタスマニア島にものびているため、海峡の平均深度は約60mときわめて浅い。

西部台地は平均標高300450mで、グレート・サンディー砂漠グレート・ビクトリア砂漠、ギブソン砂漠などが広がる。大陸の北西部にはハマーズリー山地、中央部にマクダネル山地、マズグレーブ山脈などがある。大陸ほぼ中央部のウルル国立公園にあるエアーズ・ロックは、周囲約9km、地上からの高さが348mで、世界でもっとも大きな一枚岩とされている。中央低地(中央東部低地)は大分水嶺山脈と西部台地との間に広がり、大鑽井盆地、マレー・ダーリング盆地などがふくまれる。

海岸線は単調で、湾入や岬は少ない。最大の入り江は北部のカーペンタリア湾と南部のグレート・オーストラリア湾である。シドニー、ポート・リンカーン、オールバニーなどの良港にもめぐまれている。グレート・バリア・リーフは世界に名高いサンゴ礁で、クイーンズランド州北端のヨーク岬から南は同州のバンダバーグ付近まで、約2010kmにわたってつづく。

気候 北部の熱帯(モンスーン)気候から南部の温暖気候まで地域差は大きいが、極端ではない。国土のおよそ40%を占める北部の熱帯地域では、雨の多い高温多湿の期間と温暖で乾燥した期間を交互にくりかえす。南部の温暖な地域では、寒い冬と暖かい夏があり四季は明瞭だが、北半球とは季節が逆になる。12月は平均気温が1821Cともっとも暖かく、反対に67月がもっとも寒い。冬季の平均気温はせいぜい10C程度だが、オーストラリア・アルプスでは2Cにまで低下し、しばしば大雪にみまわれる。オーストラリア大陸はもっとも乾燥した大陸で、中部、西部の3分の2以上を占める砂漠では、年降水量は250mmにみたない。ただし、北部や北東沿岸地域の年降水量は1500mm程度で、クイーンズランド州の一部の地域では2500mmをこえることもある。東部の海岸にそった低地では、雨は夏を中心に一年じゅうふるが、西部や南部の沿岸部では冬に多い。

住民・人口

人口の約94%がヨーロッパ系で、イギリス・アイルランド系が大半を占めるが、約18%はそれ以外のヨーロッパ人である。中東をふくむアジア系は約5%、オーストラリア先住民(アボリジニ)とトレス海峡諸島民は約1.5%。第2次世界大戦以降、200万人をこえるヨーロッパ人がオーストラリアに移住した。1975年からは125000人の東南アジア人がやってきたが、そのほとんどは難民である。ノーフォーク島などをふくむオーストラリアの総人口は1829万人(1996年推計)で、人口密度は1km2当たりわずか2人である。人口の約85%が都市に集中し、その3分の210万人以上の都市に居住している。人口増加のはげしい地域は、大陸東部、南東部、南西部の各沿岸部で、なかでもクイーンズランド州南東部がもっともいちじるしい。1990年代初期には、若年層を中心に移民が継続的にふえたため、人口は毎年約1.4%の割合で増加した。

行政区分と主要都市

オーストラリアは行政上、ニュー・サウス・ウェールズ州クイーンズランド州サウス・オーストラリア州タスマニア州ビクトリア州ウェスタン・オーストラリア州6州と、オーストラリア首都特別地域、ノーザン・テリトリー(準州)にわけられる。最大都市のシドニー(人口377100人、都市圏、1995年推計)、首都キャンベラ(332100人)のほか、主要都市はメルボルン(3217400人)、ブリズベーン(1488900人)、パース(1262200人)、アデレード(108700人)などである。

言語と宗教

公用語は英語。先住民の人々の言語は、各民族の共同体で使用されている。宗教は、カトリックと英国国教会の信徒がもっとも多く、それぞれ人口の26%24%を占める。プロテスタントがそれにつづき、約20%である。ほかに、東方正教会(4%)と、少数のユダヤ教徒、仏教徒、イスラム教徒がいる。

観光

観光は20世紀後半になって急速に発展したが、今ではオーストラリア経済にとってもっとも有力な部門となっている。1990年代初めには、年間280万人の観光客がおとずれ、31億ドルの収入があった。

人気の高いクイーンズランド州のグレート・バリア・リーフやノーザン・テリトリー州のカカドゥ国立公園のほか、ケアンズブリズベーンゴールド・コーストシドニー付近など、東海岸にそった海浜リゾートにも人気がある。

通貨と外国貿易

通貨単位はオーストラリア・ドルである。

1990年代半ばの輸入総額は約654億ドル、輸出総額は約605億ドルであった。おもな貿易相手国は、輸出が日本とアメリカ合衆国を中心に、韓国、シンガポール、ニュージーランド、台湾、イギリス、輸入では、アメリカ、日本、ドイツ、ニュージーランド、台湾、中国、フランス。輸出品は、鉄鉱石、石炭、金、非鉄金属、肉類、肉製品、羊毛などで、自動車をはじめとする輸送機械、機械類、事務機器、石油、石油製品、織物などを輸入している。

ケアンズ Cairns オーストラリア北東部、クイーンズランド州北東部の都市。サンゴ海に面し、ブリズベーンの北西約1800kmに位置する。同国内でも急速に発展している都市のひとつである。この地方で産する乳製品・木材・砂糖の集積地で、また冬季の保養・観光地としても知られ、年間80万人の観光客がおとずれる。人口は64463人(1991年)。

北には未開発地が多くのこるヨーク岬半島があり、その玄関口となっている。近郊には、貴重な自然遺産として世界遺産に指定されているクイーンズランド熱帯雨林とグレート・バリア・リーフがある。周辺の山には豊かな森林があり、林業が盛んである。砂糖・木材・農産物の積み出し港としても重要。また、カジキマグロなどのゲーム・フィッシングの基地にもなっている。1984年には国際空港が開港した。

現在の市街地は、1876年に測量され、ヨーロッパ人による入植がはじまった。市名は、70年代中頃のクイーンズランド総督ケアンズにちなむ。85年に町となり、1923年市制施行。

グレート・バリア・リーフ Great Barrier Reef オーストラリア北東部の沖合い、サンゴ海にあるサンゴ礁群。世界最大のサンゴ礁で、全長約2000km。クイーンズランド州サンディ岬付近からトレス海峡までつづく。サンゴ礁とオーストラリアの海岸との間の距離はさまざまで、北部のある地点では海岸まで16km、南部では約240kmにもなる。この海域にはサンゴ礁が防波堤となって、強風やサンゴ海からの大波がとどかない。水深が浅く、小さな島や環礁が海峡の至る所にあり、船舶の航行を困難にしている。

グレート・バリア・リーフには多種多様で膨大な数の生命体が生息している。サンゴは、小さくて花によく似たポリプという水生動物が骨格となり、藻の一種がつくる石灰質によってかたまったもので、サンゴの色や形はポリプの種類によってことなる。グレート・バリア・リーフには約350種のサンゴがみられる。大型の水生動物も数多く生息し、1000種以上の魚がいる。

              

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